zshio3721の日記

日本の動物園について勉強しています。アカデミックな価値は皆無です。

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

日本の「動物園学」

先日触れた、日本で生成されつつある「動物園学」についてです。括弧付きなのは、欧米で発達している動物園学とは若干異なると思うからです。現在の日本の「動物園学」をつくろうとしている運動の中心にいるのは日本の各動物園の園長さんたちです。現状日本…

学問分野としてのAnimal Studies

先日記事にしたBergerおよびBurtについて、人に発表する機会がありました。その場で、Animal studiesなる学問分野が発達しつつあるということについて聞いたので備忘録的に書いておきます。まぁ「学問分野」とか「学問」という概念の明確な定義とかそういう…

クサいのは、お嫌いですか?

ずーっとまじめな著作に関する記事が続いたので、今回は日常的な話をば。「動物園、そんなに好きじゃないんだよね。」夕方のカフェで、友人がこんなことをつぶやきました。彼は続けます。「どっちかっていうと、水族館のがいいな。魚好きだし。」気になった…

'Why Look at Animals?': A Close Reading ざっくり読み

予告(?)通り、Burtを読みました。こんな論考が出るくらいなんだから、Bergerの本が僕にはさっぱり分からないなんて当たり前なんですね、ちょっと安心したわ。英語力不足+ざっくりとしか読んでないのでアレなんですけど、いくつか気づいた点があったので…

見るということ(まとめ)

「見るということ」一章、「なぜ動物を見るのか」まとめでございます。 興味をそそられる論点がいくつか出てきました。 まず人間と動物はかつて一つであったのに、それを引き離し、周縁へと追いやってしまったという話。大衆消費社会(この言葉の定義は曖昧…

見るということ(後半)

さてさて後半です。 おそらく筆者の目の前にある問題は、「なぜ我々は動物園で動物にがっかりするのか」ということなんだろうと思う。 なんとなく共感できるような問ですよね。たとえばチーター。僕の記憶の中では、彼らはものすごい勢いでサバンナを駆け抜…

見るということ(前半)

ひとまず日本の動物園調査の基礎研究の一環として、John Bergerの「見るということ」一章を読んでおります。しかしまぁ、言っていることがよく分からない。人間と動物の関係について、だいたいは時系列に沿って歴史をひもといてゆくのだけれど、使われる単語…